とある目的で、u-blox M8Pを搭載した評価ボードキットC94-M8P-4-11(日本向け)を購入。これは、基地局およびローバー(移動局)機能を持ったNEO-M8P-2が2セット入っていてアクティブアンテナおよび局間通信のためのUHF無線もついており、いろいろ遊べそうな評価ボードです。
キットの内容
- 2 × アプリケーション・ボード(どちらもNEO‑M8P‑2)
- 2 × 外部UHFアンテナ(Japan 920MHz)
- 2 × 外部アクティブGNSSアンテナ
- 2 × マイクロUSBケーブル
設定ソフトウェアの導入と接続
①u-center for windowsのインストール
モジュールの設定には、ドライバも兼ねたu-center for windowsをu-bloxのサイトから落としてきてインストールしておく。現在のバージョンはv8.27で、このほかにAndroid版もあるようだが、Linux版はなさそうなのでWindowsマシン必須のよう。
https://www.u-blox.com/en/evaluation-software-and-tools
インストーラが起動してWizardが立ち上がるが、Windows10では、driverはUse Windows Serial Driverを選択しておく。
②接続
付属のmicroUSB-Bのケーブルで、評価ボードとPCを接続する。ここでは、PC1台に2つのボードを接続する。
Windows10のデバイスマネージャで確認すると、自動的にセンサー>u-blox GNSS location sensorが2つ認識される...が、これでは仮想COMポートを使って通信できないという謎仕様のため、それぞれデバイスマネージャから>ドライバソフトウェアの更新>コンピュータを参照・・・>デバイス一覧から選択>互換性のあるハードウェアを表示>USB Serial device を選んで、ドライバを変更する必要がある。
デバイスマネージャでポート(COMとLPT)にUSBシリアルデバイスが2つ出てくればOK(今回はCOM3,4で2つ認識されたので、COM3を基地局、COM4を移動局とする)
セットアップ
u-bloxのサイトから、ユーザーズガイドなどのPDFをダウンロードできる。
ここでは、Setup Guideを見ながら確認していく(以下の設定については後日更新予定)。
③u-centerからの基準基地局"Base station"の設定
u-centerを起動し、上述のように基地局とするCOM3につながったボードをメニュー>Reciever>Port>COM3を選んで接続する。とりあえずbaude rateはdefaultの9600bpsで。接続が確立すれば、緑のアイコンになるはず。
u-centerメニュー>View>Configuration Viewより以下を変更する。
(1)UBX-CFG-TMODE3 ・・・Time Mode 3
Mode: 0-Disabled/1-Survey-in/2-Fixed Modeから選択する。
基地局として用いる場合は、1-Survey-in/2-Fixed Modeから選択する。
〇前者の場合
Minimum Observation Time =300 s
Position Accuracy = 2 m
などとすると、10-15分で1m程度の精度でfixするようだ。
UBX-NAV-SVINのmessageでも確認できる。
〇後者の場合
Use Lat/Lon/Alt Position = ON(基地局の座標を緯度・経度・高度で指定)
Long 基地局の経度を設定
Alt 基地局の高度を設定
Accuracy 0.01m
として、あらかじめ分かっているデータを入力する。
(2) UBX-CFG-PRTでRTCM3形式データがUART1(無線に接続?)のみ出力される設定とする(移動局との通信データ)
Target = 1-UART1
Protocol in = none
Protocol out = 5-RTCM3
Baudrate = 19200
(3) UBX-CFG-MSGで、1005/1077/1087/1230の4つのメッセージでUART1に出力されるように選択する
※Setup Guideで1230のメッセージで10が入力されているが1の間違いと思われる。
④u-centerからの移動局"Rover"の設定
Rover側のボードは無線でRTCM messageを受け取ると、自動的にRTKモードになるらしいので、radio linkの設定だけすれば良いらしい。
RTKLIBを用いなくてもよいということかな?
(1) UBX-CFG-PRTでRTCM3形式データがUART1(無線に接続?)のみ受信される設定とする(移動局との通信データ)
Target = 1-UART1
Protocol in = 5-RTCM3
Protocol out = none
Baudrate = 19200 (基地局と合わせる)
RTKモードに切り替われば、Rover側のボードのGreenLEDが点灯するはず。点滅でFLOAT、点灯がFIXEDということらしい....一応GreenGreenLEDの点滅までは各h人できたが、点灯状態までいかない。